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クリスマスローズの育て方とガーデニング 花と園芸植物の販売情報

若泉ファームのサイトにようこそ。お届けするクリスマスローズは奇跡の花、ニゲルとチベタヌスの交配種「絹」、外覆輪のセミダブル「雅」、ホワイト糸ピコティ「FirstKiss」、グリーンピコティ「翡翠」、赤い雄しべをもつ「卑弥呼」、 第4のクリスマスローズジャンル「Shall We Dance」などオリジナル品種をネットショップにて販売していますのでご利用ください。

クリスマスローズの名前(名称)の由来と歴史

クリスマスローズ ニゲル、和名を初雪おろしと付けられています。
クリスマスローズとは。
「クリスマスローズ」の名称、原産地のヨーロッパなどではヘレボルス属原種の1種類ニゲル(h.niger)を指し、日本のように原種、交配種を問わずヘレボルス属全体をさし示すことはありません。
ニゲルはヨーロッパで花の少ない冬の12月末、クリスマスの頃白い花を咲かせるので、「クリスマスの頃に咲くバラ」という意味で「クリスマスローズ」という、古くからニゲルという本来の名前とは別の愛称をかぶされていますが、このヘレボルス・ニゲルは「バラ科」ではなくキンポウゲ科の植物です。
ニゲル(h.niger)の名称はこの植物の根が黒いということに由来します。


日本で最も市場流通が多いと言われているクリスマスローズガーデンハイブリッド(オリエンタリス系ハイブリッドとも言われている)などは、ヨーロッパなどで気温が暖かくなったキリスト教の四句節(四月 レンテン節)のころに花を咲かせるので「レンテンローズ」といわれていが、日本ではレンテンローズという呼び名が使われることは少ない。
日本ではヘレボルス(h・helleborus、h・hellebores)属全体をクリスマスローズと呼んでいますが、本来の学名「Helleborus 」はギリシャ語のHelenin (殺す)とbora (食べ物)の二つの合成語から発生しています。
つまり「食べると死ぬ」という意味から作られた言葉です。
ヘレボルスはキリスト教と密接な物語が語られる中、その昔ヨーロッパ中世の頃には悪魔や悪霊といった清純な花には似つかわしくない恐ろしくまがまがしい話しも伝わっています。
それらを知ることによって、クリスマスローズにつけられた花言葉の中に辿ってきた数々の歴史の面影が感じられるでしょう。

ヘレボルスの原種ニゲル ダブルクリスマスローズの花言葉 いたわり

                         クリスマスローズニゲルの和名は初雪おろし
クリスマスローズの根や茎などには心臓毒のヘレボリンなど有毒な成分が含まれているとされ、その草から採った毒性の強い絞り汁を矢の先に塗り鹿や狐などの動物を狩るときに使ったり、戦いの時にクリスマスローズの花や葉茎を粉にし敵の陣営にまき散らし自軍を勝利に導こうとしたり、また精神を病んでいる病人に飲ませたり悪魔払いに使ったりと、中世ヨーロッパの暗く隠れた部分をクリスマスローズが担っていました。
このクリスマスローズニゲルがヨーロッパから日本に伝わってきた時期は意外と古く移入植物の歴史上は江戸末期から明治初期の頃に遡ります。
ヨーロッパから日本に移入された当時は、現在のように園芸上の観賞用として庭に植えたりして楽しむ植物ではなく薬用植物として移入されていました。
また下向きに咲く花の風情から、茶席の床の間に似合う茶花として飾られ原種のニゲルには「初雪おこし」と日本独特の和名を付けられ、その後に移入された無茎種の交配種は「寒芍薬」と和名をつけられて茶人達によって茶席に飾られたりして一般には知られることなく極一部の人々に密やかながら楽しまれていました。

ガーデンハイブリッドを植えている庭
長い年月眠りについていたクリスマスローズ(Helleborus)を、画期的ブリーディングで大改良したヘレンバラード女史が残した数々のクリスマスローズの花。
ヘレンバラード女史がヘレボルスの育種を開始するに当たって、その資料の文献をドイツに求めたことは広く知られています。
ヘレンバラード女史が資料を探すときにジゼラ・シュミーマン女史はアドバイザーとして手伝い、その後ヘレンバラード女史が育種したハイブリッドの花を集め豪華本「Helen Ballard」に表しました。
「Helen Ballard」の著作者として著名なジゼラ・シュミーマン女史は数年の歳月をかけヘレボルスの自生地を調査研究し、ドイツの代表的な園芸紙「GARTEN-PRAXIS」にシリーズとして研究成果の連載を発表しました。
「Helen Ballard」「GARTEN-PRAXIS」の内容はヘレボルス交配種の育種をふくめクリスマスローズの歴史研究など多岐にわたっています。
1850年にドイツのベルリン植物園で始まったヘレボルス育種の黎明期から、イギリスやヨーロッパ各国に紹介されたハイブリッドの品種は第二次世界大戦での中断、戦後に四散した植物の収集と育種が復活し、今イギリスから始まり日本はもとより世界各国に広まっていく流れを年代にわたって研究されています。
今まで私たちが知らなかったクリスマスローズの歴史に陶酔させてくれるのではないでしょうか。

クリスマスローズ ダブル ピンク 和名を寒芍薬と名ずけられているクリスマスローズ ダブル ホワイト
日本では原種を含めたハイブリッドなどヘレボルス属全体の植物を、何時の頃かニゲルの別名「クリスマスローズ」と言う名で呼ぶようになりましたが、欧米ではこの呼び名が完全に区別され無茎種同士の交配種はレンテンローズまたはガーデンハイブリッドと呼ばれ、他の原種や交配種は付けられた種名・品種名で呼ばれています。
レンテンローズピコティ レンテンローズ ダブル
笑い話になるかと思います。
クリスマスローズガーデンハイブリッドの植え込みを見たさに、イギリスなどの植物園を訪ねた日本人が、「クリスマスローズを植えてあるところに案内してください」と植物園の人に尋ねたところ、その日本人が見たいガーデンハイブリッドのある場所には連れて行かれず、原種ニゲルを植えてある場所に案内されたとの笑えぬような話が伝わっています。
日本国内での書籍や雑誌などでは、ヘレボルスの原種ニゲルを各国の発音で二ガー・ナイガー・ノイガーなどと記述されています。
ニゲルに限らずヘレボルスの原種を各語の音で表記されたりしますので種名を始め品種名の混乱を招き一部の呼び名などがスラング化しています。
最近ではクリスマスローズに関して国内唯一の団体、「日本クリスマスローズ協会」を中心にして、クリスマスローズの種名・記述名が統一されようとしていますが、マスコミ・雑誌などではクリスマスローズの呼び名や植物に即した名前などは残念ながら今現在統一されてはいません。
新聞社・出版社など社会的に影響力のあるマスコミなどで出来る限り早急に種名・品種名の統一がされると混乱が少なくなるかと感じます。
ヨーロッパの国々とは違ってヘレボルス栽培の歴史も浅い日本では急速にこの植物が多くの一般植物愛好家にひろまりました。
秋には二年苗が、正月過ぎからは花の咲いている開花株が「クリスマスローズ」の名を付けて多くの園芸店やホームセンターで販売されていています。
これらの現状から「クリスマスローズ」の名前は、標準和名として日本では一般的な名称となり定着してきているようですので、一部の人々によって無理にスラング化させられないようにして名称の混乱を招かないようにしなければならないと思います。
国内に関しての限定ですがヘレボルス属の原種・交配種全体の総称として呼ぶときには、標準和名としての「クリスマスローズ」と、個々の原種やガーデンハイブリッド(交配種)を呼ぶときには、本来の原種名・交配種につけられた品種名などの名称で呼ぶようにしたらいかがかななどと考えています。

 

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