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クリスマスローズの育て方とガーデニング 花と園芸植物の販売情報

若泉ファームのサイトにようこそ。お届けするクリスマスローズは奇跡の花、ニゲルとチベタヌスの交配種「絹」、外覆輪のセミダブル「雅」、ホワイト糸ピコティ「FirstKiss」、グリーンピコティ「翡翠」、赤い雄しべをもつ「卑弥呼」、 第4のクリスマスローズジャンル「Shall We Dance」などオリジナル品種をネットショップにて販売していますのでご利用ください。

クリスマスローズとシクラメン

シクラメン

シクラメン
近県、某所でシクラメンを生産していた農家がシクラメン生産を止めたようだ。
シクラメンを生産している農家だけではなく千葉県でも茨城県でも、またその他の県でも最近では幾らでも見られる風景になってきてしまった。
場所は埼玉県、時々その農家がシクラメンを造っているハウスの脇を車で通りすぎるだけで特におつきあいはないのだが、今日そのハウスの側を通るとハウスは花鉢はもちろん苗さえの無くもぬけの殻になっていた。
つい最近までは田園地帯だったのだが、ここ数年の間にハウスの近くには一戸建ての建て売り住宅が次々と迫ってきている。

シクラメンを作るのを止めたのは都市化の波にのまれたのか?、それとも跡継ぎができなかっいたのか、それとも市場の安値に我慢できず廃業してしまったのか理由は定かではない。
ガーデニングブームとか一兆円産業と花の世界がもて囃されたのはかれこれ昭和の終わり頃のバブル景気に洗われ価格が高いものほどもてはやされ安いものは売れないなどと言われていた頃。
土地バブルの頃。
シクラメンそのものは約30数年ほど前に、第一勧銀に勤めていた小椋佳が作曲し歌手の布施明が歌った「シクラメンのかほり」が大ヒットした。

この頃にシクラメン生産に一気に火がついてしまった。

バブルの頃では6号鉢に入ったブランドのシクラメンなどは2万円を超えて販売されていた。
イタリア製のスーツが売れに売れ、バックを小脇に抱えた若者が銀座や六本木などの町中を闊歩し、今と違って就職は楽々、ジュリアナ東京に代表されるディスコ、安いものは売れない高くなければ売れない、花ではないというような気分が世間の話題を集めていた。

面白いことに、株価などの動きが書かれている新聞の経済欄にまで花、園芸のニュースが飛び交っていた頃。

シクラメンの生産者も増え、また綺麗な花で暮れの贈答用として最適な花だったが近年その圧倒的な存在感が薄れてきてしまった。
このころまで園芸と呼ばれていた趣味の世界が、新しい舶来の言葉、ガーデニングというお言葉に置き換えられて園芸の趣味の世界に女性がたくさん進入してきた。

4〜5年ほど前からシクラメン生産者がクリスマスローズを狙っているという噂が多く入ってくるようになった。
すでに生産を始めている生産者も多いようだし、また新潟や北海道などではいつものことながら大量に生産して東京や神奈川など大都市の市場に出すという噂も入ってくる。
しかしちょっと待てよ。
クリスマスローズハイブリットの個性の一つ、同じ親から出てきた花でも全て顔かたちが違ってくる。
それが他の規格化された花には無いヘレボルスハイブリットならではの個性。
そこに個性的な見方をするお客が着く。
他の園芸品種と違ってネーミングを付けられ種苗登録をされ性質や花色などが固定化された植物ではないのがクリスマスローズ。
考えようによっては新しい形の園芸植物。

バブル真っ盛りの頃に今のクリスマスローズハイブリットが世に出てきたなら、たぶん好景気に沸き立つ市場に蹴られてクリスマスローズなんて商品と見なされず跡形も無く消え去っていたかも知れない。
需要に合った生産をするのは難しいだろう。
しかし大量に生産すれば古今東西、市場(しじょう)の論理が必ず勝つ。
花そのものの美しさや良し悪しより生産量と流通量が幅をきかし、生産コストと収入のバランスが崩れてしまう。
細かなことは書けないが、車を走らせながらクリスマスローズも「昔来た道をまた走らないか」そんな考えが浮かんできた。

 
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