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クリスマスローズの育て方とガーデニング 花と園芸植物の販売情報
若泉ファームのサイトにようこそ。お届けするクリスマスローズは奇跡の花、ニゲルとチベタヌスの交配種「絹」、外覆輪のセミダブル「雅」、ホワイト糸ピコティ「FirstKiss」、グリーンピコティ「翡翠」、赤い雄しべをもつ「卑弥呼」、 第4のクリスマスローズジャンル「Shall We Dance」などオリジナル品種をネットショップにて販売していますのでご利用ください。
クリスマスローズ・ヘレボルス(HELLEBORUS)の故郷
幻と言われたチベタヌスの再発見
チベタヌスは120年間、フランス人宣教師のアルマン・ダビッド神父が採集した植物標本だけが残されていて、ヨーロッパから切り離されたチベタヌスが自生する現地の人々のみが知っているだけでした。
当時、ダビッド神父が目的としていたのは現在では皆が知っているジャイアントパンダを探していました。それはパンダの毛皮を現地の人に見せてもらって新種の動物としてヨーロッパに知らせることであった。
荻巣氏によって再発見されるまでヨーロッパなどの植物界では標本だけが残されている幻の植物と言われ、20世紀に入っても誰一人としてその植物が中国四川省の奥地で自生しているのを紹介することはありませんでした。
1989年10月に日本のナチュラリスト荻巣樹徳氏が、植物の宝庫中国四川省でダビッド神父の残した教会にほど近い場所海抜約2000メートルの高地で再発見しました。再発見後の逸話として、荻巣氏がイギリス王立園芸協会の講義でチベタヌスの再発見をスライドで見せ発表したとき、それまで誰一人として目に触れたことのない淡いピンク色をしたチベタヌスのスライドを見たご婦人数人が、驚きと興奮のあまり気絶したと言われています。
チベタヌスの再発見にまつわる話は荻巣氏の著書「幻の植物を追って」に詳しく記されています。
ヘレボルス原種の故郷
H・torquatus (トルカータス)
H・multifidus (ムルチフィダス)
H・orientalis(グタータス)
H・torquatus (トルカータス)
H・versicarius (ヴェシカリウス)
H・atrorubens(アトロルーベンス)
クリスマスローズ・ヘレボルスの原種には大きく分けて有茎種・無茎種の区別があり、全部で20種類と亜種がヨーロッパ西端スペインからロシアのウクライナ地方・中東シリアやトルコに自生し、特に旧ユーゴスラビアを中心とするバルカン半島にはトルカータス・アトロルーベンス・クロアチアカスなどの無茎種の原種が数多く見られ、そして主な自生地ヨーロッパから隔離されチベタヌス一種だけが中国四川省近辺に自生しています。
清楚なイメージのガーデンハイブリットや豪華さを競うダブルフラワーとは異なり、原種の一群は地味ながら素朴さと可憐さに満ちあふれていますが、自生している一部の国々では十分な鑑賞価値を見いだされず輸出品として抜き採られたり、新しい道路などの建設、羊などの放牧のため自生地がしだいに狭められてきています。
無茎種の原種には現代のガーデンハイブリットの基になった原種オリエンタリスの系統、様々な色の基になった原種アトロルーベンス、様々なデザインのバリエーションの基になった原種トルカータスなど、またその他の無茎種や有茎種の原種も色や花の個性を表す遺伝子を数多く作り出しています。
有茎種の仲間にはアゥグチフォリウス・フェチダス・リビダスなどがあり、アゥグチフォリウス・リビダス・ニゲルなどとの交雑種(バラーディアェ・エリックスミシー・ステルニー・ニゲルコルス)などが数多く作り出されています。
最近では原種同士を新たに交雑させた品種も出来ており、当園で育種したニゲルとチベタヌスを交配育種して実生販売している絹、イギリス・アシュードナーセリーの育種家ケビン氏がニゲルとチベタヌスを交雑し作出したピンクアイス、ニゲルとヴェシカリウスを交雑したブライヤーローズが注目を集めています。
ヨーロッパを原産地としている主な原種のヘレボルス地図
ヘレボルス・原種ヴェシカリウスの自生地地図(トルコ・シリア)
アジアを原産地としているヘレボルス・チベタヌス自生地地図(中国)
ヘレボルスの無茎種・有茎種の原種・草姿
バルカン半島からヨーロッパ内陸地方に自生している無茎種のヘレボルスは、春に花を咲かせ新しい葉を伸ばし生育結実し、秋から冬になると葉を枯らせてしまう落葉性の性質を持っています。
それに引き替え、地中海のコルシカ島などを自生地としている暖地性のヘレボルス有茎種の原種は、年月を得るに従い株元から数多くの茎を発生させ、多くの種は春になるとその茎の頂点に花茎を新たに伸ばし花を房状に咲かせます。
花を咲かせた後の茎は夏頃までには枯れ、春から新たに茎の基から発生してきた茎を夏までに成長成熟させます。
無茎種の原種・主とする自生地名
●H・atrorubens(アトロルーベンス)
旧ユーゴスラビア
●H・croaticus (クロアチアカス)
クロアチア
●H・cyclophyllus (シクロフィルス)
アルバニア・ギリシャ・スロベニア
●H・dumetorum (デュメトルメ)
オーストリア・ハンガリー・ブルガリア
●H・multifidus (ムルチフィダス)
旧ユーゴスラビア
●H・odorus (オドルス)
スロベニア・ルーマニア・ブルガリア
●H・orientalis (オリエンタリス)
ロシアコーカサス地方・トルコ
●H・purpurascens (プルプラセンス)
ロシアウクライナ地方・ポーランド
●H・tibetanus (チベタヌス)
中国四川省・湖北省など
●H・torquatus (トルカータス)
旧ユーゴスラビアなど
●H・viridis (ヴィリデス)
ヨーロッパ中部
●H・occidentalis(オキシデンタリス)
ヨーロッパ北部から西部
●H・bocconei(ボッコネイ)
南イタリア
●H・abruzzicus(アブリジクス)
イタリア
●H・liguricus(リグリクス)
北イタリア
有茎種の原種 ・主とする自生地名
●H・argutifolius(アゥグチフォリウス・旧名コルシクス)
コルシカ島など地中海の島
●H・foetidus (フェチダス)
ヨーロッパの西部の国々・スペイン・フランス
●H・lividus (リビダス)
地中海のマジョルカ島
他の原種(植物分類学上中間種とも呼ばれる
)
●H・versicarius (ヴェシカリウス)
シリア・トルコ国境砂漠地帯
●H・niger (ニゲル)
ヨーロッパ中部・イタリア・オーストリア・ドイツなど
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